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高松市の取り組み

高松市教育委員会が公表している資料をもとに、地域クラブ活動への移行の背景・目指す姿・スケジュール・よくある質問をわかりやすくまとめました。

📄 高松市教育委員会 公式資料より抜粋・再構成
穴吹アリーナと瀬戸内海

Why Now?

なぜ今、変わらなければならないのか

高松市の部活動が直面している3つの現実 ── 数字が語る、変化の必要性。

👦
10年間の高松市中学生数の推移
平成27年:12,531人 → 令和7年:11,374人(1,157人減)。令和12年度にはさらに約800人減少見込み。
👨‍🏫
60%以上
部活動指導に負担を感じる教員の割合
専門外の部活動顧問、休日の引率・大会運営、生徒・保護者対応など、見えない業務が山積。
🚗
59.4%
地域クラブへの移動が
「保護者の送迎」の割合
令和5年度生徒アンケートより。送迎負担が保護者の大きな課題。自転車25%、徒歩8%。
生徒アンケート(R5)
54%
「内容によっては地域クラブ活動に参加したい」と回答した中学生の割合(5,088名回答)
保護者アンケート(R5)
90%近く
「参加させたい」または「子供の希望に任せる」と回答した保護者の割合。期待は高い。
教職員アンケート(R5)
46%
専門的な指導者が配置されている運動部の割合(360部中167部)。半数以上は専門外の顧問が担当。

Vision

高松市が目指す姿

高松市地域クラブ活動基本方針(令和7年11月策定)より

「子供達の成長を地域全体で支える」

高松市地域クラブ活動 基本方針 ── 基本目標
🔗
つながる
中学生だけでなく、小学生から大人まで誰でも気軽に参加できる場をつくる。
  • 校区を越えた参加が可能
  • 学校・地域・家庭の連携
  • 多様な世代との交流
🌱
ひろがる
スポーツ・文化等の既存の枠にとらわれない、多様な活動の創出。
  • ダンス・料理・手芸など新種目
  • 既存スポーツ団体との連携
  • 文化芸術活動の充実
かなえる
子供達が活動の主体となり、自分が「やりたいこと」を選んで活動できる。
  • 子供自身が活動を選択
  • 専門的な指導が受けられる
  • 大会・コンクールへの参加

高松モデルの独自性:国の方針では「まず休日から」という段階的移行が基本ですが、高松市は令和9年9月から平日・休日ともに一体的に地域クラブ活動へ移行します。「平日と休日で指導者が異なると責任の所在が不明確になる」という現場の声を踏まえた判断です。

Before / After

部活動と地域クラブ活動、何が変わるのか

高松市周知チラシ①より。位置づけ・運営・指導・費用の違いを整理しました。

項目 これまでの部活動 地域クラブ活動(令和9年9月〜)
位置づけ 学校教育活動 社会教育活動
運営主体 中学校 地域のスポーツ・文化芸術団体など
指導者 中学校教員・部活動指導員 地域の指導者・指導を希望する教員(兼職兼業)
活動単位 学校単位(原則として各校の種目から選択) 特になし(校区を越えて参加可能)
活動場所 中学校施設・地域施設等 中学校施設・地域施設等(変わらず利用可能)
費用 学校徴収金(比較的低廉) 各クラブが設定(国の目安:1,000〜3,000円/月・週1回・月4回活動)
補償 スポーツ振興センター スポーツ安全保険など(各クラブで加入)
大会参加 中体連・全日本吹奏楽連盟等(学校単位) 地域クラブとしての参加が可能に(令和5年度から)
📋 出典:高松市周知チラシ①(高松市教育委員会)/ 高松市教育委員会 地域移行特設ページ

Schedule

移行スケジュール

令和8年度は準備・整備フェーズです。令和9年9月の地域クラブ活動開始に向けて、着実に準備が進んでいます。

R7
2025
令和7年度(完了)
情報発信・説明
  • 生徒・保護者への説明
  • 基本方針の策定・公表
  • 周知チラシ配布
R8
2026
令和8年度(現在)
準備・整備
  • 活動団体の募集・設置
  • 指導者の確保
  • 活動場所の確保
  • 生徒の申し込み受付
R9
2027
令和9年度
移行開始
  • 〜8月末:中学校部活動継続
  • 9月〜:地域クラブ活動開始
  • 平日・休日ともに移行
R10
令和10年度以降
本格稼働
  • 地域クラブ活動が定着
  • 新たな種目・団体の拡充
  • 継続的な改善・評価
学年別の移行対応

現在の学年によって、部活動と地域クラブ活動の切り替えタイミングが異なります。

現在の中学2年生(令和8年度)
部活動
地域クラブ
令和9年8月末まで部活動で活動できます。その後、地域クラブ活動へ移行。
現在の中学1年生(令和8年度)
部活動
地域クラブ
令和9年8月末まで部活動に所属し、その後令和9年9月から地域クラブ活動に参加できます。
現在の小学6年生(令和8年度)
部活動
地域クラブ
来年4月に中学入学後、令和9年8月末まで部活動に所属。その後地域クラブ活動へ。最初から地域クラブに参加することも可能。

FAQ

よくある質問

高松市教育委員会が公表しているFAQ(令和8年3月)をもとに、保護者・生徒・地域の方からよく寄せられる質問をまとめました。

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すべて
スケジュール
費用
指導者・安全
大会・活動内容
学校との関係
1
国は「まず休日から」としていますが、なぜ高松市は平日も一緒に展開するのですか?
高松市において部活動地域移行支援コーディネーターが行った聞き取り調査では、平日と休日で指導者が異なることを教員や生徒等が不安に感じる意見がありました。平日と休日の活動が異なると責任の所在が不明確になることや連携が難しくなることが考えられ、高松市では平日・休日ともに地域展開することとします。
2
なぜ令和9年9月から地域展開するのですか?
部活動を学校単位から地域単位としていく方向性を令和元年に国が示しており、全国的な取組みが進められています。本市においては、このまま学校ごとの実情に応じて部活動を続けた場合、休部・廃部が相次ぐなどの混乱が考えられるため、関係する多くの方々に同じ目線で考えていただき、幅広く協力を得ながら活動を推進できるよう、令和9年9月という期限を設定して取り組みを進めています。
3
地域展開のメリットは何ですか?
地域展開によって学校にはない様々なスポーツや文化活動に取り組む機会が確保されたり、他校の生徒とともに活動して切磋琢磨したりすることが考えられます。また、専門性のある指導者から指導を受けられることも期待され、教員以外の大人達との接点が生まれることにより、視野を広げることができるなど新たなキャリア形成にもつながります。
4
地域クラブに参加するにはどのくらいの費用がかかりますか?
地域クラブに対しては、活動の維持・運営に必要な範囲で可能な限り低廉な会費をクラブごとに設定いただくようお願いしていきます。国が会費の目安(1,000円〜3,000円:週1回で月4回活動)を示していることから、本市としても、その目安を踏まえた会費設定を想定しています。
5
家庭の経済状況によって、子供達の経験に差が出るのではないですか?
御家庭の経済的な事情により、生徒の活動の選択肢が限定されることがないように、特に経済的にお困りの御家庭への支援等については、国の動向も踏まえながら検討していきます。
6
活動中の事故は誰が対応するのですか?
地域クラブ活動の運営・実施主体は各活動団体となるため、事故等が生じた場合は、基本的には各活動団体が責任を負うことになります。万が一の事故に備えて、参加する生徒をはじめスタッフにも原則として保険加入していただきます。
7
地域クラブ活動になるということは、学校からは切り離されるということですか?
地域クラブ活動は学校外の活動ではあるものの、教育的意義を有する活動であり、継続的にスポーツ・文化芸術活動に親しむ機会を確保し、学校を含めた地域全体で生徒の望ましい成長を保障するものであり、「地域クラブと学校との連携が大切」とされており、地域クラブ活動になっても、学校として協力していく必要があると考えています。
8
指導者として関わるためにはどのような手続きが必要ですか?
指導者として関わるために必要な資格等も踏まえて、詳細は、今後、高松市教育委員会ホームページに順次掲載します。
9
活動団体はいつから募集するのですか?
活動団体の認定要件等につきましては、国のガイドラインを踏まえて現在検討中であり、募集の開始時期についても未定ですが、令和8年度中には開始する予定です。
10
活動時間はどうなりますか?
「国のガイドライン」の範囲内で各地域クラブが活動時間を設定します。
11
活動団体、指導者は十分に確保できるのですか?
各学校と連携し、既存の団体等に働きかけることで、希望する生徒が活動できる環境づくりに取り組んでいきますので、地域の皆様にも御協力をいただきたいと考えています。また、指導を希望する教員が兼職兼業できる環境を整えるとともに、県の人材バンク「クラサポかがわ」の活用や、協定を締結している公益財団法人高松スポーツ協会の協力を得ながら、人材の確保に努めていきたいと考えています。
12
地域クラブに変わっても、部活動のように大会やコンクールに参加できますか?
日本中学校体育連盟(中体連)の大会や全日本吹奏楽連盟のコンクール等は、令和5年度から地域クラブの参加が認められるようになりました。ただし、大会やコンクールへの参加は各クラブが判断していくことになります。
13
部活動の指導をサポートしてくれる人を増やして先生の負担を減らせば、部活動を残せると思うのですが…?
顧問の業務は技術指導や大会引率以外にも、大会運営、審判講習会への参加、備品の修繕、生徒・保護者からの相談対応、必要経費の徴収等、表面上は見えにくい数多くの業務があります。本市でも部活動指導員を各校に配置していますが、煩雑で膨大な顧問業務のすべてを部活動指導員が担うことは現実的に難しく、部活動指導員の配置だけでは、現状の部活動が抱える問題の本質的な解消にはつながらないと考えています。

出典:高松市教育委員会「令和9年9月から中学校部活動は『地域クラブ活動』へ②(FAQよくある質問)」令和8年3月

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Next Step

高松の動きを知ったら、次は全国を見てみよう

高松市の取り組みは全国でも先進的な事例です。他の地域ではどのような成功・失敗があるのか、全国の動きも合わせて確認してみましょう。